オヤジの闘病回想記

ブログ「猫と杖とキャンピングカーと」に登場する1956年生まれのオヤジが約40年前に大怪我をし、躰の自由を奪われ人生観が激変、現在に至るまでの葛藤を綴った記録です。

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

奥さんからの手紙に感涙した。

私が担当した課は年度変わりの人事異動で新しく立ち上がった当時に比べ倍の人員で構成されていたのであった。私を補佐する課長補佐職も当時は1人だけだったが、この時は3人となり担当業務域も拡大したのであった。そんな中「鬱」の彼にも変化の兆しがあった…

彼を観察する

彼を人事異動で受け入れてから半年が過ぎた頃であった。私は自席から彼の姿を観ていた。 私からは、4メーター先の横向きの彼の姿を捉えていたのであった。俗に言う「作業観察」をはじめたのであった。彼は私が作業観察していることなど知るよしも無かったの…

煙草は心の休養日だった

彼は煙草をふかしながら、何かを思い出すようにゆっくりと話をしたのであった。私は小さい声で話す彼の言葉を一言も聞き逃さないように少し前のめりに傾聴したのであった。彼曰く、「自分が、なぜ鬱になったのか原因がよくわからないというのである。仕事で…

喫茶店と煙草

鬱病を発症し復職した彼を人事異動で引き受けた以上は、何とか以前の彼の姿に戻れるよう彼を会社近くの喫茶店に連れ出したのであった。彼と距離感を詰めるには私から洗いざらい自分をさらけ出すことしか思いつかず、喫茶店の片隅で生まれ育った田舎や家庭環…

ストレスフリー

他部署で「鬱」から復職した彼を思うと私が20代前半に頚髄損傷で四肢麻痺となり絶望しかなく自分の異常思考をコントロールできなかった頃、救ってくれたのは会社の上司や同僚の思いやりが一番の支えであったと会社に復帰してからそう思えたのであった。復職…