オヤジの闘病回想記

ブログ「猫と杖とキャンピングカーと」に登場する1956年生まれのオヤジが約40年前に大怪我をし、躰の自由を奪われ人生観が激変、現在に至るまでの葛藤を綴った記録です。

キャンピングカーで気分転換の旅

異国の地で夏休みを10日間とりキャンピングカーを借りて同僚2人でカナダのナイヤガラの滝やトロントにドライブ旅行と洒落込んでみたのであった。

同僚とどこに行くか当てもないことから「ナイヤガラの滝」が頭に浮かび目的地のひとつに決めたのであった。

キャンピングカーはフォードトラックにシェルを乗せたバカでかいもので、とても日本では使いづらいサイズのものであったがアメリカのハイウェイの車線の幅は広くそれが4車線でどこまでも続いているのであった。

運転しながら「国がデカいと全てがキングサイズだよな」なんて会話をしながら55マイルでのんびりとドライブし夕陽に溶け込むシルエットなどは、アメリカ映画のワンシーンであった。

街と街をハイウェイでつなぎ、どこを走っても同じような景色に眠気が襲ってくるのであったが目的のナイヤガラの滝にやっと到着したのであった。

滝の傍にはタレント司会業の大橋 巨泉が経営している店で月並みな土産を買ったりしたがいろんな国籍の観光客で混雑していたのであった。

私達はカナダの側から滝を観たり、カッパを着てスリル満載の観光船に乗ったりしたのであった。

しかし何時間も時間をかけて走ってきたが15分も観ていると飽きてしまうのであった。

男2人の車旅は運転しながら会話をしても長続きせず、夜はキャンピングカーの中で酒を飲み交わし、ほろ酔い気分の中で次の日の運転ルートを地図を見ながら決めるのであった。

初めは楽しかったが、日を重ねる毎にどこを走っても同じような景色に運転するのが面白くなく、運転中は睡魔との戦いであった。

トロントではホテルに1泊し、駐在員の先輩が社用車で古城や観光名所を案内してもらったのであった。

その夜先輩にアメリカ出張でエンジニア達と上手くいっていないことを相談したが明確な回答は得られなかったのであった。

折角の夏休みだからめーいっぱい楽しむことを決めていたが、その日以来ふと気づくと「どうやればいいかな」と考えていたのであった。

大きなトラブルもなくキャンピングカーのドライブ旅も終わり、疲労感の中アパートに帰ってきたのであった。

明日から「また会社か~」と思いながら憂鬱になるのであった。

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