オヤジの闘病回想記

ブログ「猫と杖とキャンピングカーと」に登場する1956年生まれのオヤジが約40年前に大怪我をし、躰の自由を奪われ人生観が激変、現在に至るまでの葛藤を綴った記録です。

あ・せ・る

入院生活16ヶ月に入った頃、左脚の筋力トレーニングは掴まり立ちして、つま先立ちやウエイトを付けて太腿の持ち上げ、スクワットなど理学療法士のM氏の指導のもと取り組んだのである。

だが、左脚の筋力や筋肉にあまり変化は無く、左右の筋肉の付き方はアンバランスで、右脚ばかりが成長していった。

右脚は力むことなく意のままに動き、体重を完全に乗せて跳ねることが出来るだけの筋力が付いていたが、左脚はの太腿と膝は力んでもあまり動かせなかったのである。
左脚の片脚立ちでは膝をまっすぐにピーンと突っ張った状態でなければ体重を載せる事が出来なかった。膝を15度以上曲げると支えられない状態であった。

そんな脚力の状態で、鏡に映る歩行する姿は、右脚の振り出しは健常者と同じスムーズな動きが出来ているのに対し、左脚は膝を固定した状態で歩く姿になっていたのである。
ぎこちない歩行姿であった。

このぎこちなさを無くすため新たに左脚のリハビリが施術されたのであった。

左脚に電極を貼り付け、通電すると筋肉が縮み、非通電になると筋肉が緩むを繰り返すが、この動きに合わせ負荷を掛け太腿の上げ下げ、膝の曲げ伸ばしつま先の上げ下げなどを行うのであった。

これまで順調な回復ぶりであったが、この先を案じ焦った時期であった。




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