オヤジの闘病回想記

ブログ「猫と杖とキャンピングカーと」に登場する1956年生まれのオヤジが約40年前に大怪我をし、躰の自由を奪われ人生観が激変、現在に至るまでの葛藤を綴った記録です。

退院から入寮そして訓練

退院までの2週間スケジュール表の最終日にチェックを入れたのであった。

退院当日の朝を迎え、今日で最後であることを実感したのであった。

昨日までに、お世話になった方々へお礼の挨拶は終えて、私物も纏めいつでも準備万端の状態であったのである。

ベッドのシートを整え、窓の外を眺めていると、約束した時間の5分前に上司が来られて、会計窓口で精算を終え、車に乗り込み会社の寮に向かったのである。

寮に着くと寮母さんが迎えてくれた。
上司と私は頭を下げて挨拶を交わしたのであった。

食堂とお風呂場に行きやすい部屋を準備してくださっていたのであった。

その部屋に案内してもらい3人で雑談をし、暫くしてから寮母さんと上司を見送り、改めて、この部屋で社会復帰の拠点とするために荷物を整理整頓したのであった。
 
復職日までは10日あるので、この間に自力通勤や通勤ルートの確認をしたのであった。

寮から最寄り駅まで800mあり、杖を突きながら歩き25分程で到着するが、途中に休憩を2度ほど必要としたのであった。
また道中は歩道のタイル張りが剥がれているところが何カ所かあったが、気をつければ問題ないレベルであった。

駅では階段しか無く手摺りを頼りに一段毎の足の運びで上り下りとなり、改札からホームへの移動が7分程掛かるのであった。

会社は3駅先で下車するが、乗車時間はおよそ5分程で、この駅にはエスカレーターがあるので電車を降りホームから改札口まで楽に行けるので有難かったのである。
全駅エスカレーター設置を望みたいところであった。
電車を降りてからおよそ3分で改札口を出れるのであった。

電車内は杖をつき、立位でつり革にしがみつき発進、減速、縦揺れ横揺れ、停車などの電車の走行挙動の感覚を躰に染み込ませるために、何度も往復したのであった。

駅から会社まで3ルートあったが距離は大差なく、
道幅は狭いが、平坦な道で車の往来もなく、私が最も安全に歩けるこのルートを通勤路に決めたのであった。

このルートは、およそ500m位の距離で15分程度で正門まで行くことが出来たのであった。

自力通勤の疲労感や電車の混み具合を把握するために土日を除き、実際の出退勤の時間に合わせ5日間連続で訓練を行うなど準備をしたのであった。

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