オヤジの闘病回想記

ブログ「猫と杖とキャンピングカーと」に登場する1956年生まれのオヤジが約40年前に大怪我をし、躰の自由を奪われ人生観が激変、現在に至るまでの葛藤を綴った記録です。

なんか、しんどいな・・・

復職してから2~3ヶ月後に、転院してから半年ぶりに日本医科大学病院の整形外科外来を受診したのであった。

寮から電車を乗り継ぎ、何とかたどり着いた感じではあったが、ひとりで行けたのであった。

車窓から見える景色を見ながら、こんな日が来ることを入院中は切望していたが、いざ現実になると躰に障害があると街の往来は、躓きそうになったり、人混みで倒されそうになったりで、かなり危険な事もあったのである。

久しぶりに担当医のF氏の診察を受け、首のレントゲン撮影や首の稼働など確認されながら問診を受けたのであった。
結果は、これと言って指摘事項もなく、お礼を言って診察を終えたのであった。

診察の後、リハビリ担当のM氏や病棟のナースステーションに挨拶をしたが、病室には敢えて行かなかったのであった。

行ったところで世間話をするほど、親しい患者もいないので、病院を出たのであった。

病院を出たところで、改めて病院を見上げると太陽の光が白い壁に反射し眩しかったのであった。

駅に向かう途中、同じ頸髄損傷のK氏のことを思い出したのであった。

彼も伊豆のリハビリ専門病院に転院したが、その後は不明で判らないが、達者でいることを願ったのであった。

少し汗ばむ陽気で駅のベンチで一服し、電車を何本か見送り人の往来をぼ~っと観ていたのであった。

怪我してからの約2年間を想いながら、ぼ~っと観ていたのであった。

なぜ私は活きているのだろう、なぜ車椅子でなく自立歩行できているのだろう・・・?
怪我せず、健常者のままだったら、どんな生活を送っていたのだろうかと「頸損で運よく自立歩行出来きるようになり嬉しいが・・・」そんなことが頭を巡るのであった。

バチがあたるが、なんか「しんどいな~」と思ったのであった。

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